幼児英語教育が必要な理由

臨界期を逃さないことが大事です

乳幼児から幼児期、児童期にかけての発達は急速かつダイナミックな変化で、そのときどき、重点的に発達させている分野が移り変わっていきます。後戻りはありません。
そのために、その時期に学習しなければ身に付かないといった能力が存在するのです。
この、学習を成立させる、限られた時期を臨界期や感受性期などと呼びます。
例えば、刺激の特性である、音の高さを、他刺激と比べることなく絶対的に把握する能力「絶対音感」は、幼児期の早い時期3~4歳に非常に目立ってあらわれます。
「臨界期」を過ぎてしまった6歳以降では、まったく同じ訓練をおこなったとしても「絶対音感」を身につけることはできません。
適切な時期を逃さずに能力を身につけさせてあげることが子供の可能性を狭めないという意味で非常に重要です。

英語を学ぶことで日本語の上達も加速する

日本語を完全に習得していないうちに英語を習うと日本語の習得に影響が出るとお考えの方も多くいますが、日本語のあふれている私たちの環境では、どの発達段階で英語を始めても「日本語が話せなくなる」ということは考えられません。
第二言語教育で有名なカナダの研究者Jim Cumminsは、過去30年間に行った150以上のリサーチの結果を踏まえ「子どもたちがふたつ以上の言語を同時に習うことは、言語能力や学習能力にプラスの影響がある」と結論づけています。
つまり、この時期の英語学習は日本語の学習にとってもプラスになるということです。

子供が英語を学ぶことの意義とは

幼児期から英語教室に通わせることによって「英語」というある意味「異質な世界」を子供にのぞかせることは、それが子どもにとって快く楽しい状況である限り、子どもの成長においてさまざまなメリットがあります。
とくにグループレッスンの場合は、1グループを4~8人程度で行うことが多いため、「英語」という共通のエンターテインメントを通じて、子ども同士でおしゃべりしたりふれあったりすることによる「社会性」が身につくことも、子供英語教室に通わせる大きなメリットとなります。
小学校のように、集団生活ではあるが広くバラバラなテーマに参加するチャンスはあっても、「英語を学ぶ」という同じ小テーマを共有し子ども同士が集まるようなチャンスは、普通の生活をおくる家庭にとっていまやほとんどないはずです。
英語で同じ歌をうたったり、いっしょにゲームをしたりしながら、子どもは子どもなりに、お互いの様子を観察しあっているものです。
英語の発音や会話といった技術面よりはむしろ、こういう集まりを通じてはぐくまれる「社会性」が、子どもが成長する過程での貴重な財産と言えるかももしれません。
なおご家庭の考え方によっては、英語力をしっかりつけさせたいということで、講師と一対一で向き合う、いわゆる「プライベートレッスン」を受けさせるケースもあるでしょう。
プライベートレッスンの場合は、講師の教授能力にほぼ全面的に依存することになりますので、講師の力量がどの程度かについては、事前にできる限りチェックしておくことをおすすめします。
また幼少期の英語教育では、子どもが人格的に固まっていないこともあり、プライベートレッスンでもグループレッスンでも、レッスンを通じて得られた英語力を成長後もキープできるケースはきわめて少ない、と考えておくべきです。
早い話、大きくなった後は、子どもの頃に学んだことの中味などほとんど忘れてしまうものです。
ただし、何をやったかはぜんぶ忘れたけれど、「幼い頃、先生や友達といっしょに楽しく、英語や英会話を勉強した」というホンワカとした楽しい思いが、本人の体の中にいつまでも残っていれば、それは何年たってもその子にとっての大きな財産になるのです。
このように、子どもに英語を早いうちから身につけさせようと考え、幼少期から英語教室・英会話教室に通わせること自体は、子どもの成長においていくつものメリットが期待できます。
ただし、英語教室への参加が子どもが英語にはじめて触れるスタート地点となる場合は、それが子どもの成長にどんな影響を与えているかをときどきは観察して、必要な場合にはなんらかの修正していくことも、親のつとめではないでしょうか。
子どもの英語教室通いを、親自身が満足するためのある種の「ファッション」としてしまったり、あるいは子どもを習いごと漬けにしてしまい、子どもに「やりたくないけどやらないと、パパやママが怒るから」としか思われないようでは、その効果は大きくそこなわれることになります。
幼児・子供の英語学習~まずは、日本語の土台をしっかり固めたい でも述べましたが、ひとりの日本人・ひとりの社会人としての人格と個性を成長後に打ち立てるためには、母国語となる日本語の力をきちんとつけることが、まずは大切です。
無国籍にでもならない限り、日本人として生まれ育つわたしたちは、世界中のどこで暮らそうとも、日本人であることから離れることはできません。
日本人としての自分をきちんと表現できる力は、まずは日本語をしっかり固めることによって養われていきます。
そして日本語でのコミュニケーション能力が高い子どもは、たとえ幼児期からの学習チャンスを逃したとしても、「英語をはじめとする他の外国語も、上達する素養を備えている」ものなのです。
幼い子どもに英語や英会話を教えるということは、その上達度合いについては期待を持ちすぎず、「異質な世界に振れる楽しさを、子どもにかいま見せることができたならそれで十分」と、控えめに納得するべきものなのかもしれませんね。